いつもマネージャーから指示だしをしたり、情報共有したりトップダウンの体制から抜け出せなくて、「もう少し積極的に動いてほしいな」と思う管理職は多いかと思います。
例えばチーム全体でうまくいった事例を共有し、成長を加速させたり、現場からの意見を吸い上げて、新たな仕組みを作ったりなど、常に現場をブラッシュアップしていきたいところですが、それにはチームの自発的行動が不可欠です。
そこで今回は「自発的な行動を促す方法」のお話をしたいと思います。
意見やアイデアが多ければ多いほど、チームも活気付き、マネジャー本来の仕事が遂行しやすくなります。
この記事でわかること
②見える化を進めるとマネージャーは優しくなれる
③まとめ
仕事の見える化で成長を促す
チームの成長に必要な要素を一言で表すなら、「知識の共有」です。
うまくいったこと、いかなかったことなど各個人の経験を素早く共有できればリスクも抑え、尚且つ最短でチーム全体の成果を上げることができます。
そのために有効なのが知識の「見える化」です。
日々の仕事の中で掴んだ自分なりのコツや、タイミングなどは個人のアウトプットのみで中々人に話さないものです。
ですので同じ仕事でも、個人が気をつけている点や得意不得意な事など仲間たちがどんなやり方をしているかを知るだけでもチームとしては最高の刺激になり、成長を促進させます。
見える化の手段としては2つあります。
一つ目は、朝礼などチームが集まる場面で「振り返り」を行う事です。
内容としては「達成できた事」「うまくいったトーク内容」「お客様から褒められた」などポジティブな部分と、作業の疑問点や注意点などの「改善すべき点」を発表します。
注意点としては、あくまで自分が行ったことの発表です。
他人が行った事に対しての発表は自己成長の気づきにはならないので気をつけましょう。
二つ目は、マニュアルなどに手書きで書き込む事です。
これは知識の共有にとっては大きな効果を生む場合があります。
特に接客などで、マニュアルで気をつけている点にマーカーを引いたり、上手くいったトークなどメモしたりすることは後からも振り返れますし、マニュアル全体の更新の際、正規マニュアルに追記したり改善を加えたりしてチームの知識が蓄積されていくようにするのです。
そうすると、トークや改善内容が採用されたスタッフのモチベーションは上がりますし、新たな気づきが起こるようになったりします。
そして常に最新の経験がマニュアルに記載され横展開されるので、経験値の共有スピードは速くなります。
これらを行うためには、マネージャーが率先してチーム内の気づきを「見える化」させる施策を打つ事が大事なのです。
見える化を進めるとマネージャーは優しくなれる
さらに知識だけではなく、数値目標や作業進捗も「見える化」すると、意外にもチームは活性化していきます。
理由としては2つ、ひとつ目は目標の達成具合をマネージャーから逐一チェックして指摘していたのでは、言われるスタッフも指摘するマネージャーも疲弊してしまいます。
そこで、目標達成状況や個人の成績を日報や数値報告としてまとめるのです。
「そんなシビアなことをしてノルマを感じて士気は下がらないか」と思う人もいるかもしれませんが、ほとんど心配ないでしょう。
個人数値の見える化によって、スタッフの調子の良し悪しが逐一把握できます。
マネージャーは経験則から、どの数値が落ちたかによって問題点の予測ができます。
それをもとに、問いかけていく事によって「指摘してスタッフに行動を促す」という高圧的なアクションから、「フォローして行動に促す」事が可能です。
結果的にマネージャーは優しい存在になり、お互いにストレスなく意思疎通ができる環境が整うでしょう。
また、チーム全体の数値がスタッフ個人レベルでもわかるので、お互いに刺激になり切磋琢磨する空気が作りやすくなります。
さらに活性化が進むと、ボトムアップが始まります。
下からの刺激でスタッフが奮起できるチームは一流の組織と言えるでしょう。
そうした健全で活気あるチーム作りは、マネージャーが見える化を行い、丁寧にスタッフをフォローすることで足のひっぱり合いのない、自己成長が可能なチームが作れるでしょう。
まとめ
今回は自発的な成長を促す方法のお話を致しました。
マネージャーはチームの行動と成績を見える化して、常に仕組みをアップデートできるように、スタッフのフォロー役に回りましょう。
上手くいった行動や改善点をスタッフ同士で発表する場面を作り、新たな気づきを定期的に刺激し、効果のあるものはマニュアルに反映して、常に横展開で最大限効果が出るようにします。
また、数値や進捗の見える化でマネージャーは異常値や好調に対してフォローに回りチームの空気を作っていきます。
言い換えれば野球の監督のような立場で、スタッフを伸ばしその時の定在適所を采配してチームが停滞しないようにしていければ、自己成長が望めるチームになるかもしれません。
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