【人材育成】叱る時の5つのポイント

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人材育成
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部下がミスなどした時、「叱る」ことが難しいと感じるマネジャーは多いのではないでしょうか。

パワハラやセクハラなど気になることもあるかと存じます。

しかし、人材育成においては「褒める」ばかりでは人材は育ちません。
間違いを正していくことも必要です。

今回は、叱る際のポイントを5つにまとめてご紹介します。

この記事でわかるとこ

①叱ると怒るの違い
②叱る時の5つのポイント
③まとめ
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叱ると怒るの違い

前提認識として「叱る」と「怒る」の違いのお話です。

例えば部下が「遅刻」をした時の「叱る」と「怒る」を比べてみましょう。

「叱る」は事実を指摘します。

「あなたがミーティングに遅刻をすると、業務が回らず、チームが本来の仕事ができなくて機会損失が出ます。その重要度は理解していますか?」

と、ミスしたことに対して、感情のバイアスをできるだけ排除して「ミスで発生した事実」を言い、気づきを与え行動を正すことが「叱る」ことのロジックです。

一方で、

「怒る」は言動を指摘しています。

「なぜ、遅刻した?普段から時間を守らないからルーズになっているんじゃないか?」

と、ミスに対して「感情的」になり人に紐つく言動を指摘するので、受け取り方によっては人格否定になってしまうかもしれません。

これではミスの重要度に「気づく」というより、「怒られる」ことに対しての恐怖や、問題を起こしたくはないという消極的な「思考停止状態」に陥り、本来改善したいポイントまで辿り着かないでしょう。

まずは、「叱る」と「怒る」を自身でしっかりと区別して冷静になることが大切です。

叱る時の5つのポイント

では、次に「叱る」場合のポイントを5つご紹介いたします。

①1回叱ったら、6回は褒める

アメリカのコンサルティング会社の研究で、ポジティブのフィードバックが多いと指摘が認識されやすいと結果が出ています。

具体的にはポジティブは6、ネガティブは1という割合。
大切なのは「褒める」と「叱る」のミックスです。

②「褒める」と「叱る」は分ける

以前までクッション言葉のように「褒める→叱る→叱る」という手法で指摘をする方法があると思います。

これは確かに角が立たないような指摘で、実際にこの方法で叱られた方も多いのではないでしょうか。
しかし、この叱り方は現在の文化では「時代遅れ」かもしれません。

ペンシルベニア大学の組織心理学者であるアダム・グランド教授は、この順番で指摘した際「話し手は伝えたように感じるが、聞き手は意図を理解していない」と結論付けてます。

その理由は、次の3つがあります。

・人は「ネガティブバイアス」と言って、心理的にネガティブワードに引っ張られがちで、「褒め」が無駄使いになる。
・「叱るべき内容が」褒めのワードの影に隠れてしまい、伝わらない。
・このパターンに慣れると、褒められた後に「叱られる」ことを予想し、単純に褒められることが受け入れられなくなる。

ですので、「叱るとき」と「褒めるとき」は区別したほうが、指摘が有効に伝わりやすいと言うことです。

③やってはいけない「叱り方」を理解する

・ダメ出し:何に対しても否定をする
・押し付け:自分の意見をわからせようとする
・決めつけ:根拠なく、思い込む
・長い説教:同じことを責める
・感情的になる:言葉使いなど、荒くなる

これらは、先にお話した「叱る」と「怒る」の差でもあり、一方的に自身の考えを押し付ける行為は、相手を防御に追い込み、頑なにさせてしまい逆効果です。

④その人のために叱っていることをちゃんと伝える

叱るときに大切なのは相手に「攻撃されている」という気持ちにさせないことです。
例えば「今からいうことは、あなたを信じ期待をしているからです。」など相手を承認し、尊重していることをまず伝えます。

本質的に変化を促すのであれば「気づき」を与えることが有効です。
そのためには、相手の聴く耳をこちらに向けさせなくてはいけません。

⑤叱り方に4つの要素を入れる

・叱るべき事実
・叱る理由
・それについて、自分がどう思ったか主観を入れる
・解決策を一緒に考える

叱るときは冷静に、事実と理由を語り、主観は非難ではなく、「非常に残念に思った」など思いを伝えます。

そして、最後に同じミスを繰り返さないために、行動を促す質問を投げかけ、気づきを与えます。

先程の例えの「遅刻」にこれを当てはめてみましょう

・マネージャー

「あなたがミーティングに遅刻をすると(事実)、業務が回らず、チームが本来の仕事ができなくて機会損失が出ます。
その重要度は理解していますか?(理由)私としては、非常に残念でした。(主観)」

・部下

「大変申し訳ございません。忙しくてミーティングを失念していました。」

・マネージャー

「そうしたら、どうしたら失念を防げるでしょうか」

・部下

「これからはスケジュールをリマインダーで管理して、漏れないようにします。」

など、改善を叱る相手にコミットさせることで約束事ができます。

まとめ

今回は叱り方のポイントをご紹介しました。

コミュニケーションは「なんとなく」では狙った効果は上がりません。
感情的にはならず、人に行動を促すのであれば、道筋を立てて、しっかりと導く必要があります。

時代が変われば価値観も変わります。
常に今までのコミュニケーションが当たり前だと思わず、普遍的な事実をいかに伝えるかを意識して、「叱る」も意識してみるとハラスメントを恐れず接することができるかもしれません。

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【経歴】・2000年~2008年まで楽器販売、フリーランスカメラマンで接客販売経験⇒・2008年から現在まで、宝飾業界の販売店営業、人材育成、マネジメント業務行いながら店舗運営、マニュアル作成、コーチングスキル、マーケティングスキル身につけ現在に至る。

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