初めてマネージャーになった人は、きっと誰もがこう思います。
「そもそもマネージャーって、何をすればいいの?」
「今まで、後輩も面倒見ながらプレーヤーとして働いてきた内容と何が違う?」
一言で言うならマネージャーに求められていることは「人を介して結果を出す」と言うことがマネージャーの求められる仕事です。
しかし「人を介して結果を出す」ことは急には難しく、気を揉むような仕事も今までと違い、担うようになります。
そこで今回は、マネージャーが悩んだ時に知っておきたい心構えを2点、お話したいと思います。
この記事でわかること
②マネージャーへの自信を無くさないコツ
③まとめ
マネージャーが持つべき視点
結論からお伝えすると「自分を変える視点」です。
なぜならば、「人を他人の力で変えることはほぼ不可能」だからです。
人は自分の力でしか「自分」を変えられません。
理由は行動を起こすのは本人だからです。
マネージャーとは「人を介して結果を出す」と先ほど述べました。
これは言い換えるなら「自分1人では達成できない目標」を担っていると言うことです。
プレイヤー時代でもチームで動く以上、周りの状況に合わせてサポートしたりされたり、協力し合って動いていたかもしれませんが、実際は個人の役割があり評価も個人成績がメインで、与えられた目標を達成するというのがプレイヤーのミッションです。
ですので、チーム全体の成績が伸びなくてもプロセスは評価されたりして良くも悪くも「自分が頑張ればなんとかなる」と言うのがプレーヤーの立場です。
ところがマネージャーの立場になると、状況は一変。
チームの成績が求められるので「自分が頑張ればなんとかなる」は物理的に通用しなくなります。
人数を動かさないと達成できない目標に対してまさに「人を介す」アクションなので、「なんで言うとおりにならないのだろう」「なんで自分みたいにもっとやる気になってくれないのだろう」など、思い通りに仕事が進まないことが多々発生します。
モヤモヤしたままチームに指示を出していくと相手のことや、チーム全体が見えなくなってしまい「ああしてほしい、こうしてほしい」と言うだけの人になってしまいます。
マネージャーが焦ったり、不安な気持ちがあることはチームも察しが付きます。
このような状況に陥り、実際にチームが動かないことを体験された方も多いでしょう。
では、どうしたら良いか?となると、答えはひとつ。「自分を変える」ことです。
マネージャーの基本は「相手のために何ができるか」を考える必要があります。
例えば、いつも指示待ちの部下に「なんでやってない?」「もっと自分から動いて」と相手への指摘と変化を求めているだけでは上手くいくはずがありません。
部下の視点に立つと、もしかしたら「優先順位がわからない」や「声をかけづらい」などと考えていることは必ずあります。
その気持ちを汲まずに、頭ごなしに決めつけてしまうと、相手が否定される感じになり信頼関係がうまく築けないでしょう。
マネージャーは「相手が自発的に動けるようにするには、自分が何をすべきか」を考え、具体的なアクションを用いて一緒に解決するのがマネージャーの役割です。
指示待ちの部下であれば、マネージャーが進行チェックを一緒に行い、部下と2人で目標や目的の共有をすると効果的で、「ここまでできたね、他に何を進めておけばOKかな」など声をかけ、小さな成功を生み重ねていきます。そうすることで、モチベーションも上がり、部下も正しい優先順位の判断基準もわかりコミュニケーションも円滑になってくるでしょう。
いきなり相手を変えようとするような指示や指摘をしてはいけないのです。
相手の意識を変えたかったら、相手を指して責めるのではなく、自身を指してまずは自分が歩み寄り「変わること」が最短で成果を出すポイントです。
マネージャーへの自信をな無くさないコツ
マネジメントを行なっていくうちに「なんでマネージャーに選ばれたんだろう」や「マネージャーは向いていない」などと感じる方もいるでしょう。
例えば、歳上で経験豊富な部下のいるチームのマネージャーになった時や自分ができない仕事に直面した時に「あれもこれもやらなきゃ」と抱え込んでしまって失敗した時など、「自分なんかがマネージャーで申し訳ない」と思い、前向きにマネジメントに対してコミットできないなどは誰でも必ずあります。
そのような状況になってしまったときに取るべきアクションは、「自分の強みと弱み」を棚卸しすることです。
マネージャーに指名された際に「期待されていること」があなたの強みです。
そして「不安に思うこと、今までの失敗」があなたの弱みの根源でしょう。
まず、自分の「強み、弱み」を常に把握しておくことが大切です。
そして次のアクションは「強み」を最速で伸ばすこと。
実は「弱み」を埋めていくことを主に起きすぎると、成長が遅くなります。
むしろ止まると言っても過言ではありません。
理由はあなたの「強み」を経営陣は評価して、マネージャーに指名しているからです。
期待されていることに力を入れず、不安を消すために「弱み」を埋める行動をしていてはチームは成長しません。
では、弱みはどうしたらいいかというと「出来る人」に任せる、または「育てる」のです。
できないことを「丸投げ」は良くありませんが、自身の弱みもチームで共有し最終的なチェック、責任はマネージャーにあることを前提に、協力をお願いすると上手くいく傾向があります。
出来る人を育てる、任せるということは、あなたのスキルアップにもつながりますし「弱み」も実務レベルでできるようになり、自分のスキルで埋めていくこともいずれはできるようになります。
どんなに優秀なマネジメント層も最初から万能ではありません。
いきなり100を求めてやってしまったら誰でも苦しくなります。
最初は30くらいの完成度でも35、40・・・と徐々にできるように努力すれば大丈夫です。
大事なのは強みに自信を持ち、成功体験を積み重ねていくことです。
まとめ
今回は新任マネージャーの心構えをご紹介しました。
ポイントは2点、「人を動かすにはまず自分が変わる」「自分の強みと弱みの棚卸し」です。
最後に、名経営者には必ず「右腕」と呼ばれるパートナーの存在があります。
例えば世界の「ホンダ」を創業者、本田宗一郎さんは素晴らしい技術と情熱の持ち主で、鮮烈なビジョンを打ち出すことが強みです。
しかし、本田宗一郎さんはビジネス的な戦略や財務が全くできなかったとのこと。
そこを補ったのが藤沢武夫さんです。
本田宗一郎さんは「自分は藤沢みたいに実務ができない、ダメな経営者」とは絶対に思っておらず一方藤沢さんも「鮮烈なビジョンや技術が自分にはない」とは思っていません。
2人で強みを活かし、それが世界の「ホンダ」を作り上げていったのです。
これは大きな企業のトップであっても、人数が三人のチームマネージャーでも状況は同じです。
自分を把握し、チームで動き、互いに補って結果を出すことがマネージャーに求められているミッションです。
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