マネジメントや人材育成において「動機づけ」は非常に重要です。
理由は、モチベーションの維持につながるからです。
人は自分の意思で「これやりたいな」「今するべきだ」と思わないと行動に移せません。
その意思を作るきっかけが「動機づけ」です。
しかし、もうひとつ大事なマネジメントが存在します。
それは「勇気づけ」というコミュニケーションです。
これがあるかないかでは、チャレンジのスピードと粘り強さが違ってきます。
そこで今回はマネジメントや人材育成にも不可欠な「勇気づけ」というコミュニケーションのお話をします。
この記事でわかること
②「勇気づけ」の3つのポイント
③やってはいけないコミュニケーション
④まとめ
やる気を起こさせる「勇気づけ」とは
勇気づけとは、困難を克服する力を与えることです。
よく「背中を押す」という言葉を見たり聞いたりすると思います。
その背中を押す行為が「勇気づけ」です。
これは見ず知らずの他人から受ける場合や、友人や家族など身近な仲間から受ける場合もあるでしょう。
いずれの場合も共通するのが「共同体感覚」です。
共同体感覚とは「仲間とのつながりや絆」といった感覚で所属感、共感、信頼感、貢献度を含みます。
たとえば歌の歌詞に背中を押されて自分の行動が変わった場合は「共感」が強く関わっていたり、SNS上のコメントで背中を押された場合は「所属感や信頼度」が関わっています。
これを職場に置き換えると「仲間としてのつながりや絆の感覚」を高めれば、社員、部下の成長を促すきっかけにもなります。
では、具体的に「勇気づけ」を行うにはどうしたらよいかを解説していきます。
「勇気づけ」の3つのポイント
成長の後押しをする「勇気づけ」を与えるコミュニケーションのポイントは3つです。
「信頼感」
「貢献感」
順に解説します。
「所属感」
所属感とは自分の居場所を感じることです。
所属感がある環境とは、ミスした時など孤立することを心配することなくチャレンジに集中できる環境です。
たとえば、任されている仕事があることやコミュニケーションに滞りがないなど「ここが自分の居場所」だと思えるような環境です。
職場では業務上のコミュニケーションで仕事を振ったり、挨拶なども所属感につながるでしょう。
環境づくりの一環として、歓迎会や社内部活動なども行う場合もありますがポイントは「職場に居場所を感じてもらう」ことです。
たとえば「〇〇さん、先ほどのお客さま対応、とても良かったですよ」など、小さくても存在を認めるアクションを積み重ねていけば所属感を高めることができます。
「信頼感」
信頼感はコミュニケーションの根幹と言ってもいいでしょう。
信頼感があると部下には最後までやり切るモチベーションが保てます。
また、仕事に対しても懐疑的なことがなくなるのでパフォーマンスを発揮しやすい環境と言えるでしょう。
たとえば「この件は〇〇さんに任せるね」や「〇〇さんのおかげで助かっています」などの声かけは信頼感につながります。
「貢献感」
自身が誰かの役に立っていることを実感できることです。
貢献感は信頼関係の上に成り立っていると言ってもいいでしょう。
お客さまの喜ぶ顔でも感じられますし、上司や仲間からの感謝の声かけからも感じるでしょう。
貢献感があると自主性も育ち、イノベーションを起こしやすい組織にもなります。
やってはいけないコミュニケーション
ここでは「勇気づけ」とは真逆の、モチベーションを奪うやってはいけないコミュニケーションを紹介します。
やってはいけないコミュニケーションは主に3つです
「できていない事だけの指摘」
「人格否定」
順に説明していきます。
「高すぎる目標設定」
期待を込めて高い目標を設定する場合も注意が必要です。
現実的に難しい目標はイメージもできないので、疲弊してしまいモチベーションを奪いますので気をつけましょう。
「できていない事だけの指摘」
熱が入った指導になると、どうしてもできていな事をできるようにしたいため、「できないこと」だけを指摘してしまいがちです。
「なぜできないんだ」「どうしてできないの?」と抽象的に聞いても、根本的な問題解決になりません。
もし、できないことを指摘、改善したい時は「どうしたらできるようになるか」など思考を停止させない問いかけが必要です。
「人格否定」
仕事のミスや指摘は、事実のみを見てコメントをしないと「人格否定」になる場合があります。
「あなたがやるからこうなった」など人と起こったことを結びつけてコメントをすると「私がダメなんだ」と相手の自信を傷つけることになります。
人に原因を紐つけず「これが原因だからこうなった」など、いけなかったアクションなど「事実」を具体的にすることが重要です。
まとめ
今回は成長の後押しをする「勇気づけ」のお話をしました。
職場での勇気づけは、チャレンジと失敗を繰り返し大きな成長を促すためには必要な要素です。
安心してチャレンジを実行し、ポテンシャルを発揮し切るには
「所属感」「信頼感」「貢献感」を感じる環境が必要です。
勇気づけは日頃の声かけから構築されるものなので、意識して取り組めば部下が自主的に動ける前向きな職場づくりもできるでしょう。
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