ビジネスやプライベートでも、人は周りの環境に影響されやすく自分自身をコントロールすることは容易ではありません。
「モチベーションが最近低いな」や「もっとモチベーションを保たないと」ーーこの様に思ったことは、誰もが一度はあるのではないでしょうか。
多くの人が、仕事でもプライベートでも「モチベーション」を意識していて、うまくコントロールできた方がいいなと思っています。
また個人でもチームでも、「やる気」がある人や活気のあるチームに仕事を任せたいですし、そんな前向きな状態に自分も参加していたいですよね。
そこで今回は、モチベーションをセルフコントロールする方法をご紹介します。
この記事でわかること
②自分でモチベーションを高める思考方法
③まとめ
①モチベーションの分解で「やる気」を整理する
一言で「モチベーション」と言っても、様々な解釈があります。
例えば、睡眠不足の日はやる気が出なかったり、体調不良であればなおさら体も気持ちも動きません。
逆に、新しく買った服や靴など身につけた時や、楽しみな予定がある日などは気持ちも乗ってきます。
「モチベーション」を言い換えると「やる気」や気持ちであり、それは外的な要因で上下します。
俗に言う「テンションが上がる、下がる」「気分にムラがある」状態です。
そのほかに外的な要因と違って、「やりたいこと」「なりたい自分」など理想や目標が、心の内側から湧き上がる「沸々としたやる気」内面的な要因もあります。
「なんとか受験を成功させたい」「絶対に欲しいモノを貯金して買う」など、大きな理想や目標は困難な場合がありますが、それを乗り越えることのできる「やる気」を体験したことは、少なからずあるかと思います。
この外的要因のやる気を「テンション」とし、内面的な要因のやる気を「モチベーション」と置き換えるとセルフコントロールしやすくなります。
テンションとモチベーションの特徴をそれぞれまとめてみます。
■テンション
・外的要因によって発生する気持ちの抑揚
・熱しやすく、冷めやすい
・ムラがある、一定を保つことは難しい
・テンションは上がってもモチベーションは上がらない
■モチベーション
・内面的要因によって現れる気持ちの変化
・変化したいことにより、心に常に留まっている
・突発的に上下しない、徐々に高まり維持できる
・モチベーションが上がると、テンションが上がる時がある
このように2つに分けてみると、モチベーションがより理解できると思います。
どうしても、気持ちが働きかける要素が多い部分なので、テンションとモチベーションが混同してしまいます。
そんな時こそ、あたらめて「内面的要素」に目を向ける必要があります。
テンションとモチベーションが区別できたところで、改めて「モチベーション」を定義しておきます。
モチベーションとは「理想を実現するためのやる気」と定義します。
一言で表すと「動機」です。
モチベーションを高めるためには「強いやる気」を引き起こす、「理想」を作り出すことが大事です。
言い方を変えると、モチベーションが低い時は、「強いやる気」を引き出す「理想」が作り出せていない状態とも言えます。
例えば、「ダイエットしたい」や「英語を話したい」など一度は思い描いたことのある理想ではないでしょうか。
しかし実際には「私は理想の体型になりました!」「英語が話せます」と自信を持って言える人はそれほど多くありません。
その理由の多くは「ダイエット」も「英語」も理想の強さが、「なんとなくできたら、かっこいいな」くらいで、「私は絶対に英語を話せるようになる!」や「ダイエットをしてきた衣服を着る!」など行動に移せるくらいの、「強い理想ではない」のではないでしょうか。
その動機付けには、英語やダイエットが成功した結果、「何をしたいのか」「どうなりたいのか」というその先の目標、未来がない、もしくは忘れてしまうことが継続できない理由の1つです。
つまり、モチベーションをセルフコントロールするためにはいかにして「強いやる気」を引き起こす「理想」を作るかが大きなポイントになります。
②モチベーションを高める思考法
では実際に「強いやる気」を引き出す「理想」のみつ方についてご紹介します。
結論からお伝えすると、「1・やりたいこと」「2・できること」「3・やるべきこと」を
1から3まで順番に言語化することです。
それぞれについてご説明します。
「1・やりたいこと」
自分の内面から発生する気持ちです。
しかし「やりたいことはなんですか?」と聞かれた時、考えてしまうことも多いでしょう。
また仮にあったとしても、「これが本当にやりたいこと?」と自信を持って言えることも多くはありません。
先程のダイエットや英語に関しても、「健康のため」や「グローバル社会だから」などの理由で、なんとなく「やっておいた方がいい」と思い、「やりたいこと」に設定する場合がほとんどです。
しかしこの場合、「強いやる気」まで引き出す「理想」にはならないでしょう。
やりたいことが見つかったら、「なぜやってみたいと思った?」を5回ほど、自問自答するとより強い動機につながる場合があります。
また、とりあえず行動に移した時に「やりたいこと」の本質が見える場合もありますので、「またダメだった」と思わず、失敗を繰り返す勇気とそれを認める自己肯定感が大切です。
「2・できること」
これはスキルのことです。
知らないことは学べば大丈夫、練習もすれば上達も致します。
仮に今、理想となるスキルが身についていなくても、訓練すれば少しずつ身に付きます。
そのマインドに必要なのが次の「やるべきこと」です。
「3・やるべきこと」
これは場面により、様々なことに置き換えられます。
例えば職場やチームなど、組織に組みする場合のやるべきことは「周りから期待される事」と「チームで掲げた理想」を軸にアクションしていきます。
一方で個人やプライベートであれば、「周りのために出来る事」「自分にしかできないこと」「社会貢献できること」などがアクションにつながってきます。
チームや顧客様、または社会が「これをやってほしい」と望んでいる事(やるべきこと)を、自分のできるアクションで実現する。
そうすると、対価として報酬がもらえます。
これが世の中の「原理原則」です。
■モチベーションを高めるためには?
対価としてもらえる報酬が、自分の「やりたいこと」だったら1番いいですよね。
モチベーションを高めるには「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」の3つの接点を多くすることで自分のモチベーションをコントロールしやすくなります。
しかし「やりたいこと」がまだない、「わからない」と言う状態の時もあります。
職場であれば上司や同僚から「これやってください」と言われ、渋々仕事をしたり、個人であれば本当はやりたくない仕事もあります。
しかしそれでお金をもらっている以上、割り切って仕事をすることもあるでしょう。
そこで「仕事をしていて楽しいか?」「幸せか?」と問われると、はっきりイエスと答えられるかは疑問です。
このような悶々としているときは、「できること」を増やすと言う事を優先的に行うと良いでしょう。
「できること」が増えると、周りからの信頼度が上がり、期待されるようになりそれを繰り返していくと、「できること」が増えて「ありがとう」と感謝をされることが増えて自信にもつながります。
また、「できること」が増えれば、経験値が積み上がるので判断力も養われて自立することも可能です。
自分で考えて行動できれば、選択肢も増えて「私はこれをやりたい」「やってみたい」という主体性が生まれ、それが理想につながりモチベーションを維持することができます。
このモチベーションが高まるサイクルを作ることが重要です。
③まとめ
今回はセルフモチベーション、自分でやる気を上げる手法をご紹介しました。
モチベーションの維持はこの順番です。
①モチベーションとテンションを分類する
②やりたいことより、できることを増やす
③できることを増やして、自立する
④できることが多いので、選択肢が増える
⑤選択肢が増えると、関わる仕事や人が多くなり主体性が増す。
⑥主体性が増すと、やる気(モチベーション)が上がる。
まずは職場でもプライベートでも、自分が置かれている立場で「やるべきこと」を自分が「できること」で役割を果たすことで一歩踏み出せるかと思います。
この記事で皆様の背中を押すようなポイントが、1つでもあれば幸いです。
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