経営理念を現場に落とし込む際に、クレドの内容をそのままチームに落とし込んでもイマイチ伝わらないことがあります。
企業理念は現場でどのように振る舞えば良いかの行動方針にもなるので、間違った指導ではありません。
しかし現場レベルで企業価値を伝えていくためには、より具体的なアクションとキャッチーな言葉で社員、顧客様に伝えなければ企業の存在価値を示すことは難しいでしょう。
実はその伝え方にはMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)といった考え方を用いると、より明確になります。
社内にクレドや社是など既に存在する企業も多いかと思いますが、改めてMVVの観点で見直すと新たな発見があるかもしれません。
今回は企業理念とMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)の活用の仕方と効果のお話をします。
この記事でわかること
②MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の策定ポイント
③まとめ
企業理念とMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の違い
まず企業理念とは、企業が社会活動するにあたって大切にしている考え方や価値観です。
従業員だけでなく、顧客様、社会に向けて企業のあり方や活動目的を示しているもので、従業員の行動方針や企業の金賞を決めるものになります。
一方、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の概念は
・ミッション→企業が果たすべき使命、企業理念に基づいて社会にどのような役割を果たすかを具体的に定めたもの。
・ビジョン→企業が長期的に目指すゴール、将来像のことです。
理念を具体的なゴールに落とし込んだもので、いつまでにどういった状態になっているか具体的に語れるものを指します。
・バリュー→ビジョンや目的を果たすための規範になる行動を定めたものです。
従業員が具体的な立ち振る舞い、言動をイメージできるくらい明確化されたものです。
企業理念とMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の違いを整理すると、企業理念は「価値観」、MVVは企業理念を具体化した「ツール」と言う住み分けになってきます。
ですので、企業理念を軸にマネジメントする際はMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を策定し、ツールとして具体化することが、浸透させるポイントとなります。
補足として、経営理念は経営者が活動するにあたって大事にしている価値観です。
企業理念との違いは、主語が経営者か企業かの違いのみで、大きな違いはありません。
代々引き継いできた企業であれば創業者が大事にした価値観が「企業理念」、現存の経営者が大切にしている価値が「経営理念」になる場合や、創業者が現存の経営者である場合、企業理念=経営理念とされる企業もあります。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の策定ポイント
まず、考え方の順番としては下記のような順番で考えると策定しやすいでしょう。
2・ミッション→企業が果たすべき使命
3・ビジョン→目指すべきゴール、将来像
4・バリュー→目的・目標を達成するための行動規範
そして、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を言語化して決めていく方法は様々ありますが、どの方法でも重要なポイント3つを解説致します。
・他人の意見やアイデアに対し、否定・批判しない
・参加者全員が必ず主体的になれるようなグランドルールを設ける
ミッション・ビジョン・バリューが明確でないと、クレドに反映させる際も意図が伝わりにくいものになってしまいます。
誰もが腹落ちした状態で、向かうべき方向に一緒に向いているかどうかを常に確認しながら策定しないと、組織全体にも浸透しにくいでしょう。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の策定は、山登りに例えられます。
目指すべき頂上(ミッション)に向かって、その山に適切な登り方(バリュー)で、最適なルートを決めて登る(ビジョン)ということです。
全員で登頂した時に、どんな景色が観れるかなど想像しながら、重要なポイントを軸に策定していきましょう。
まとめ
今回はMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)についてお話しいたしました。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)は企業理念という価値を具体化したものであり、従業員や企業の顧客様に対してより伝わりやすい行動規範まで落とし込んだものです。
これがあることにより、激しい時代の変化の中でも企業の存在価値をアピールして、どのように振る舞えばいいか、社会に対してどのように貢献していくべきかがなど、企業文化の基礎となり得る部分です。
だからこそ自社で定める過程も大切にし、決めたMVVを社内に浸透させて、従業員が活躍する組織作りに活用していただければ幸いです。
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