【人材育成】アンコンシャス・バイアスとは?思い込みを無くすフェアなコミュニケーション

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「男性だったらこのくらいやれる」「今どきの若者は…」など、先入観や固定概念で物事を考えてしまうことはありませんか?

私も年の離れた新入社員に接する際、「Z世代はこう話しかけるべき」と先入観でコミュニケーションをとり、個人を尊重する視点に欠けたマネジメントで失敗した経験がございます。

この思い込みや先入観の事を「アンコンシャス・バイアス」と言います。

先入観や固定概念などを全くの「ゼロ状態」にすることは難しいでしょう。
しかし意識して視野を広く保たないと、これから必要とされる多様性のあるコミュニケーションに、ついて行けなくなるのも事実です。

そこで今回は「アンコンシャス・バイアス」を深く知り、うまくコミュニケーションを発展させるポイントをご紹介致します。

この記事でわかること

①「アンコンシャス・バイアス」とは?|注目される理由
②「アンコンシャス・バイアス」の発生事例
③「アンコンシャス・バイアス」をなくすポイント
④まとめ
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「アンコンシャス・バイアス」とは?|注目される理由

「アンコンシャス・バイアス」とは、一言で表現すると「根拠のない思い込み」です。

「アンコンシャス・バイアス」が注目されている理由として、日本の少子高齢化など経済状況が大きく影響しており、労働力の補填と経済戦略の一環で「ダイバーシティ」が不可欠になっているからです。

外国籍の方や高齢者の雇用、女性の社会進出、海外との業務連携、副業、フリーランス、LGBTQなど個人を尊重した働き方の多様化と改革が求められています。

例えば、女性社員の営業は珍しいという思い込みや、飲みニケーション代わりにランチミーティングの強要など、固定概念に基づいた意思決定や何気ない思考に隠れている偏見、今まで積み上げてきた習慣の中に潜む根拠のない思い込み「アンコンシャス・バイス」はチーム内のコミュニケーションや人材のモチベーションを阻害する恐れがあります。

各個人の価値観を共有しイノベーションを起こしていく為にも、思い込みや固定概念「アンコンシャス・バイアス」への対応が注目されるようになりました。

「アンコンシャス・バイアス」の要因

「アンコンシャス・バイアス」につながりやすいことは「自分軸」で考えてしまう時に発生しやすいでしょう。

まずは「利己的な考え」です。自分をよく見せたい、立場を守りたい、自分を正当化したい、否定されたくないなど「自己防衛、保身の姿勢」や、従来からの環境の変化や新しい事を「認めたくない」という思いが「アンコンシャス・バイアス」へとつながります。

また習慣や常識への執着もきっかけとなります。
「当たり前」になっているやり方や常識は、時代の価値観が変われば「非常識」になります。

極端な例えですが1980年代は残業が「頑張っている証」と見られる風潮がありましたが、2000年代では正反対の価値観です。
現代の変化に対応できず相応してない思想や言動をとってしまうとチームの一員として稼働することが難しくなってきます。

また、人にはさまざまな「思想」があります。
他人に触れられたくないことや、特有のこだわりなどを刺激されたり否定されると人は冷静な態度を取ることが難しくなってしまいます。
いわゆる「頭に血が昇る」状況にさせたり、自分がなってしまうと「アンコンシャス・バイアス」につながります。

「アンコンシャス・バイアス」の発生事例

具体的に「アンコンシャス・バイアス」の発生タイプを解説します。

1・正常性バイアスタイプ

自分にとって悪い情報を受け入れず、危機的状況に陥ってしまうことです。
例えば、悪い状況を過小評価して「まだ売上は挽回できる」「一過性のもの」など思い込んでしまい、問題の芽を摘むことができず対処が遅れてしまうパターンです。
また、自分の信念や価値観、仮説に都合のいい情報だけを集めて、客観性を失うことも意思決定において重大なミスを招きます。

2・集団同調性バイアスタイプ

「みんながやっている」「自社では当たり前」など、集団内で「当たり前」とされている常識や思考に同調し、周囲にも強要することです。
例えば「経費の帳尻合わせ」や「暗黙の了解」など、当たり前に行なっているが実はおかしい業務に気づいているが、「みんながやっているから」という状態が続くと、悪き習慣やルール違反に対して意見を出すことができなくなります。

3・ステレオタイプバイアスタイプ

性別や年齢、学歴や職業など、属性に対する思い込みや固定概念で人を判断してしまうことです。
「警備員は男性の仕事」「〇〇大学だから大丈夫」など根拠のない思い込みや、広く浅く取り入れた自分だけの情報で決めつけてしまい、人材の多様性や可能性を否定してしまいます。

「アンコンシャス・バイアス」をなくす方法

では実際に「アンコンシャス・バイアス」をなくすには何をすればいいのかを「個人・チームとして」と「企業として」の2つに分けて解説致します。

・個人・チームとしての取り組み

普段から「平等」を意識して慎重に考えていても、無意識領域で思い込みが起こってしまうのが「アンコンシャス・バイアス」をなくすことが難しいポイントです。
ですので、まずは自分の中に「無意識の偏見」が存在すると認めることから始まります。

まず自分の中にある偏見と向き合い、「今まで常識とされていた社会や社内のルールを無条件で受け入れるのではなく立ち止まって考えてみる」「自分と同じように、他人も無意識で偏見を抱いている」、それを踏まえて言動を改善するというように、自分から変化していく流れで「アンコンシャス・バイアス」をなくす努力を進めると良いでしょう。

また、一個人だけではチーム全体の「アンコンシャス・バイアス」の解決には当然ながら及びません。
まずは個人からの問題提起から始まり、チーム内でも「アンコンシャス・バイアス」を話し合う場面を作り出していけるとベストです。

・企業としての取り組み

「アンコンシャス・バイアス」の厄介なところは無意識領域で発生することです。
俯瞰して見れる立場、経営層や人事部などが「アンコンシャス・バイアス」をなくすことへの重要性を認識し、研修や面談制度をつかって企業文化の一環として「アンコンシャス・バイアス」をなくす仕組みを導入すると浸透しやすいです。多様性のあるチーム作りを施策として掲げ、実践を通して分析と改善を進めます。

偏見や思い込みを組織単位で排除できれば、ハラスメントや人員のミスマッチも減ってきて生産性も上がってくるはずです。

まとめ

今回は「アンコンシャス・バイアス」のお話をしました。

「アンコンシャス・バイアス」は思い込みや偏見、固定概念によって起こる人為的ミスです。

偏った意見や思想を排除できれば、多様性のある人材の確保、働きやすい環境が整い離職率の低下やチームのパフォーマンス向上など、従業員の満足度を高めることにも深く関わってきます。

企業のイメージアップにもつながってくる「アンコンシャス・バイアス」の排除は人材育成、マネジメントには必須の項目でしょう。

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【経歴】・2000年~2008年まで楽器販売、フリーランスカメラマンで接客販売経験⇒・2008年から現在まで、宝飾業界の販売店営業、人材育成、マネジメント業務行いながら店舗運営、マニュアル作成、コーチングスキル、マーケティングスキル身につけ現在に至る。

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