マネージャーともなると、メールやパワーポイントでの報告を上司に行ったり、一方で部下から報告をもらったり、仕事を円滑に進めるためにわかりやすい文章を書けるスキルや読解力を身につけておかなければ、業務スピードに影響が出る場合があります。
そこで登場するのが5W1H
「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように」
という観点で分解して伝える力です。
この5W1H、実はコミュニケーションをとるためのロジックではありません。
5W1Hを深く理解すればビジネススキルの基礎を強くし、その結果コミュニケーション以外にも応用を効かせることができます。
今回は5W1Hを深掘りして、ビジネススキルの基礎を強くしていきましょう。
この記事でわかること
②5W1Hの実用例
③まとめ
5W1Hとは
これは伝えたいことを下記をフレームワークのように使い
「誰にでもわかりやすく」伝える方法の1つです。
・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(誰が)
・what(何を)
・Why(なぜ)
・How(どのように)
基本的には主観を入れず、物事をありのまま5W1Hに当てはめないといけません。
例えば業務連絡で、マネージャーが病欠スタッフの穴埋めで緊急の人員采配を行うとき、「私が本店にヘルプに行きます」と各方面に業務連絡を流すだけだと、病欠スタッフが出た店舗の関係者は理解できますが、それを把握していない社員は、「なぜマネージャーが本店にヘルプにいくのか?何時なら報告とかして大丈夫だろう?」
上司であれば「重要な仕事なのか?それは費用対効果的には適切か?」など、受け手によって解釈が異なり、その後のやりとりで無駄なコミュニケーションを発生させることがあります。
一方で報告を行った本人としても同じ事を説明しなければいけないことが発生して、お互いの時間を奪い業務に集中できないのは本末転倒です。
ここで5W1Hを使って誰にでもわかりやすく
「本日、本店の田中さんが欠員のため、私がヘルプで売り場担当でシフトに入ります」と誰にでも状況がわかるように一括で報告したほうが、理由も状況も把握しやすいため効率的なのは一目瞭然です。
ここで重要なのが、
5W1H「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように」を順番通りに当て込まなくても良いということです。
これを順番通りに当て込んでしまうと
(いつ)本日
(どこで)本店で
(誰が)私が
(何を)売り場にシフトで入ります
(なぜ)欠員の田中さんが出たため
(どのように)ヘルプで一日
逆に文脈的にも伝わりにくくなるので、場合によっては順番を変えて簡潔にしても大丈夫なのです。
例えば下記のように、目的別で始まる順番を変えるのはおすすめです。
・目的を理解してもらうことが重要だったらWhy「なぜ」から
・発生した問題が重大でそれをメインで伝えたい時はWhat「何」から
・関わっているスタッフが重要な場合はWho「誰」から
受け取り手が1メッセージで理解できるかどうか、考えながら組み立てて行くと良いでしょう。
5W1Hの実用例
組み替えることで端的にわかりやすく伝えることのできる5W1Hの実用例をご紹介致します。
1・基礎編 報告書・日報
記録系の文書やデータは5W1Hそのままに組み込んで考えると、時系列で記録できるので、作成側も受け取り側も誤解なく理解しやすい内容になります。
このように報告書や日報のフォーマットを5W1Hの観点で見直してみると業務の生産性が上がります。
例えば営業日報で、継続的に納品が決まった事例を書き出すときは
・When(いつ)〇月〇〇日(〇)
・Where(どこで)取引先の本店で
・Who(誰が)部長のAさんより
・what(何を)納品している商品が
・Why(なぜ)好評で売れているため
・How(どのように)継続的に売るために、商品知識を深める講習会と在庫を増やしたいという希望を承った。
このように体系立てて伝えれば注文増加とその経緯について解説しやすく、受取手も理解しやすくなります。
2・応用編 提案書や企画など根拠を示すとき
提案や企画など、新規事業を立ち上げたり新しいことを始める際は5W1HのWho(誰が)という点を狙っていく顧客層として組みたたても伝わりやすくなりますが、より具体的に示すために「whom(誰に)」「Howmuch(どのくらい)」の6W2Hにすると数字と根拠も出てきて、決定材料になってきます。
・Who(誰が)本店スタッフが
・whom(誰に)既存顧客様に
・When(いつ)購入から2年後
・Where(どこで)本店にて
・What(何を)VIP催事を行う
・Why(なぜ)既存顧客様のリピートを促し売り上げを上げるため
・How(どのように)販売スタッフから顧客様に営業電話・メールを行う
・How much(いくら)予算は〇〇円で、経費は〇〇円利益は〇〇円見込めます。
このように誰が何を何のためにやるかが具体的になってきます。
企画の重要性を強く耐えるにはwhy(なぜ)を1番最初に持ってきても良いでしょう。
普段の報告でも数字を扱うなら、
how much(いくら)を含めた5W2Hで考えると確かな情報として説得力も増してきます。
③まとめ
今回は「5W1 H」のお話をいたしました。
5W1Hを活用すれば物事をシンプルに伝えるため、無駄な質問ややりとりを省くこともできます。
また、提案やビジネスの問題点を発見する際も
「いつ、どこで、誰が、何を、何で、どのように行ったか」を分解して見ていければ、足りない部分や見落としている部分に気づくでしょう。
さらに説得力を増したいときは「5W2H」
数字の解説となる「how much」を最後の方に入れると理解度も深まります。
チームでのミーティングや自分の思考の整理の際改めて「5W1H」を見直してみると新たな気づきが得られるかもしれません。
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