モチベーションを保つのはとても難しいですよね。
ビジネスだけでなく、人は生きていく上で様々な行動をしています。
その行動全てに「動機」や「やる気」など、いわゆる「モチベーション」が深く関わっています。
社員のモチベーションを上げ、保つには「行動のマネジメント」が重要です。
そこで今回は、部下・社員のモチベーションを上げるマネジメント方法についてご紹介いたします。
この記事でわかること
②モチベーション管理における注意点
③モチベーション向上に効果のある施策事例
④まとめ
①モチベーションの公式
まずはモチベーションが高いか低いか、推し量るためのモチベーションの公式をご紹介します。
『モチベーションの高さ=目標の魅力×達成可能性×危機感』
それぞれ解説いたします。
・「目標の魅力」とは、成し遂げたい目的に対して各々が感じる度合い。
・「達成可能性」とは、目標達成の困難度。現場から目標までの道のりや行動できるかの可能性。
・「危機感」は目標に対してのギャップから感じる切羽詰まった現状。
このポイントをそれぞれ、現場に合わせて積み上げることでモチベーションの高さが見える化されます。
■モチベーションの公式に当てはめた、マネジメント方法
先程ご紹介した「モチベーションの公式」の掛け合わせる項目に当てはまるマネージメント方法をご紹介します。
「目標の魅力」
まず、目標の魅力に関しては「ラダー効果」という手法です。
これは段階を踏んで「手段→目的→意義」と伝えて「やりたい」と動機付けするためです。
例えば「接客をする」という手段も、目的レベルで捉えると「お客様が満足する商品を販売する」という事ですが、意義レベルで捉えると「商品でお客様の問題解決をする仕事」ということになります。
「自分が行なっている仕事が魅力的」=仕事が楽しい。
「行なった結果、得られるものが魅力的」=自己成長につながっている。
など、抽象的な事をわかりやすく伝える手法が「ラダー効果です」
「達成可能性」
達成可能性に関しては「マイルストーン効果」が有効です。
これは道路標識の「〇〇まで何Km」のような道標と同じです。
仕事においても、目標を定めたらスタートとゴールも決まります。
その時にゴールだけ見てしまうと、プロセスが分からない為到達不可能なイメージが付いてしまいます。
このような場合は、小さな成功や達成可能な目標を間において実行する内容を明確化させることが重要です。
四半期目標などはそれにあたる場合もありますが、それではまだ現場レベルではありません。
1週間単位で達成すべき目標を出し、そのためには何ができるかという短期的施策と、四半期、半期、通期といった中、長期的な目標と施策を立て目印にして、実行する社員が迷わないようにすることが大事です。
「危機感」
最後の危機感に関しては、「コミットメント効果」です。
これは実行する本人がいつまでに、何を行うか、達成するかを「宣言」することで、動機を継続的な行動に移させます。
人は自ら行なった事と行動の一貫性を保ちたいという感情があるため、有言実行を行う文化は仕事において良い影響を与えます。
全員の前で宣言するなど高圧的なイメージではなく、本人が納得した上で上司とのコミュニケーションの中で「宣言」を確認することが大事です。
何も言わないで実行する「不言実行」からまずは脱却しましょう。
②モチベーション管理において注意すべき点
モチベーションが上がったり下がったりするのは当たり前です。
自身や周囲のモチベーションに振り回されず、1つ1つ対応する術を身につけて、安定的に成果を積み上げるためのポイントを2点ご紹介します。
1・「継続」
これが1番難しいのではないでしょうか。
組織の施策として月次面談を組み込み込んだり、社員の声を拾う継続的なルールを決めて何かしら施策を行なっているところは多いかと思います。
しかし面談を行なっていても、社員が「言っても無駄だな」「また達成できないし」など思ってしまっていては施策は形骸化してしまい、結果がついてこないでしょう。
形骸化してしまうのは、管理の仕方が原因です。
まず自身がしっかりと面談の重要性を理解しているかどうか、自身のモチベーションを管理し、細かなマイルストーンを実行、達成できているかなどを社員に示せていないといけません。
社員のモチベーション低下の要因は主に、仕事への閉塞感や未来への不安など、働く意義が見出せないところに行き着きます。
それを解決できるのは上司です。
管理職や上司の仕事への姿勢が部下のモチベーションに影響していると言っても過言ではありません。
2・「個々の特性を理解する」
何にモチベーションを感じるかは人によっても違いますし、環境によっても変わってくるでしょう。
企業が担う役割に共感する場合もあれば、社風や労働条件などに魅力を感じている社員もいます。
例えば、仕事にやりがいを求め年収にこだわらない場合や「何をするかより誰と仕事をしたいか」など素敵な仲間や環境を選ぶ場合もまります。
またプライベートな事情で勤務地や就業時間、福利厚生などにモチベーションを感じる場合もあるでしょう。
個々が働く上で何を重要視しているかを、コミュニケーションをこちらから積極的に取り見極めて最適なキャリアプランや施策の実行を提示していく必要がああります。
③モチベーション向上に効果のある施策事例
モチベーションを引き出し、維持させるための施策としてどのようなものがあるか、実例を交えてご紹介します。
・トップの方針伝達
これは「トップ」経営者と社員全員が直でつながる施策です。
Facebook(現在はMeta)ではどれだけ規模が大きくなっても全社員が集まりCEOに直接質問する機会を設けています。
またサイバーエージェント社では、ブログを通じて経営者や社員の方針を定期的に発信しています。
その内容に対して反応できるように、意見箱など設けてマーケティングとして活用し事業施策を打ち出していました。
重要なのは経営層からのビジョンの発信です。
それを噛み砕いて伝え続けることが管理職の役割です。
そうすることで仕事に対する不安や、組織に対する閉塞感を拭うことができます。
また発信も高頻度で行われれば、変化対応していることが示ます。
その頻度を上げるためにも、受け取る社員の声が届くような仕組みを作って、風通しの良い社風を作ることが重要です。
今、このような仕組みがなくても大切なのは「分かっていない」「理解されていない」という不満を解消するアクションを起こすことです。
・相互理解の定期促進
コミュニケーションをとり続け、お互いの理解を深めるきっかけ作りです。
理解を深めることは信頼関係を築くことです。
入社時の自己紹介などはこのような意味合いが強いでしょう。
ある企業では自身の経歴や入社動機、今後の展望など少しフランクな内容も含めた「自分史」を作り、それを共有する場を設けて互いの理解を深める施策をしています。
信頼関係は濃いコミュニケーションをとる担保にもなります。
・職場環境を整える
職場環境もモチベーションを左右する重要な要素です。
テレワークが普及されたことにより、コミュニケーションの仕方が変化しました。
テレワークでは、柔軟な働き方が可能になり「業務効率の向上」や「計画的なタスク管理」「一斉通達の浸透性」などネットワークを通して生産性を上げることがメリットになります。
一方、出社しオフィスワークをすることで職場の一体感や、OJTなど他者の経験からの学び、他者理解の促進など感覚的な部分で生産性を上げることができます。
テレワークとオフィスワークを組みわせて、生産性と効率化を図っている企業があります。
リンクアンドモチベーション社では両方を組みわせたコンパティブルワークと呼ばれる仕組みを作ってます。
従業員の特性を理解し、個々に合わせたテレワークとオフィスワークのバランスを整えてモチベーションにつなげてます。
④まとめ
今回はモチベーションを上げるマネジメントをご紹介しました。
モチベーションを上げるためには、職種や現場、企業によって様々存在します。
1番重要で今日からアクションに使えるのは、「モチベーションの公式」です。
目標の魅力、達成の可能性、危機感を分けて考えて「手段→目的→意義」の順番で抽象的な内容もわかりやすく伝えましょう。
相手が納得した状態がモチベーションを上げるきっかけになります。
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