店長、マネージャーという経営層に近い立場では「管理する」「評価する」「方針を決める」など現場の意思決定や組織運営のサポートを担うことが仕事です。
その中でも仕事として多くの時間を割くことが、「管理する」ことだと思います。
店長やマネージャーの立場は、組織を運営しつつ人材育成もするという難しい局面がありますが、現場と経営層をつなぐポジションでは、現状を正しく把握して社員に適切な指示とアドバイスを促し、組織全体で行動してもらうことが不可欠です。
だからこそマネジメントするポジションでは「管理する力」マネジメント力が求められます。
今回はマネジメント力の中でも、身につけておくべき能力と部下から信頼を得るポイントもご紹介させて頂きます。
この記事でわかること
②部下から信頼されるポイント
③まとめ
①身につけるべきマネジメント能力4選
では順にご紹介致します。
1・傾聴力
社員、特に部下とのコミュニケーションは、常に現状を把握することから始まります。
会話から現状把握をするためには、相手に正直にまたは正確に話してもらう必要があります。
傾聴とは相手の話を積極的に聴く姿勢を見せ、対象者に「自分の話に興味を持ってもらえてる、重要だと思ってくれている」「理解をしようとしてくれる」など感じてもらい、表面上のやり取りではなく相手の心を開くように話を聴くことが必要です。
傾聴の目的は「現状を100%理解する」ということです。
アドバイスや、自分の意見を述べて解決しようとする前提では相手の心を開くことはできません。
解決すべきことは、現状を100%理解しないとやるべきことが見えてこないので、途中で口を挟むことなく、相手が言っていることを理解することに焦点をおきましょう。
傾聴に関しては別記事
※【人材教育】傾聴の効果でご紹介致します。
2・質問する力
質問する力は、お互いの認識や理解している内容をすり合わせる時に必要です。
自分の持っている、「答えてほしい内容」に導く質問の仕方もあれば、理解している内容を確認する場合もあったり、使い分けをする必要があります。
ポイントとしては、相手が主体的に自分で考えて答えられるように尋ねることが大切です。
否定的に聞こえてしまう「なぜそうなった」「どうしてそう思った」という感情や行動に訴えかける問いかけでは、過去の過ちを責める圧迫感が生まれます。
そこで「何が原因だった?」、「どうしたら対処ができるか」など、起こった「事」に対する問いに変換して、相手の話やアイデアを引き出しましょう。
問いかけるポイントを「事」と「未来」において、相手の話を全て聴き状況を確認したのちに、相手の意見に対して自分が理解した内容が正しいか、確認することも大切です。
シチュエーション別で使い分ける質問に関しては、
※【人材育成】質問力を鍛えるで詳しく説明致します。
3・フィードバックする能力
部下の状況を確認し、それに対する話も把握できました。
次に必要なのは「正直」にフィードバックすることです。
マネジメントの初期だと、「自分が合っているかどうか」「これを言ったら部下が傷つくかも」など、自分の正直な意見が言えない時があります、この時も、感情に焦点を当てずに現実、現場、現物、「事」に意識を集中して正直な見解を示しましょう。
自分の考えを正直に発信せず問題をそのままにしておいては、組織の運営も部下の育成もうまくいきません。
また、傾聴を行い現状把握ができていれ相手も「自分のことをしっかりと理解してくれた上で、フィードバックしてくれてるな」ということも伝わるので、たとえ自分の意見が間違ったとしても、お互いのコミュニケーションが解決に導いてくれるでしょう。
このような関係性を築けれいれば、お互いに感情的にならず対処できむしろお互いの意見で様々な気づきが生まれるでしょう。
マネージャーは「自分の意見が絶対」と思うのではなく、意見を述べた後はそれに対する部下の意見にもオープンである必要があります。
またフィードバックに関しては、話すテクニックにも通じるので
※【マネジメント】正しいフィードバックの仕方でも詳しくご紹介致します。
4・信頼を示す力
相手の状況を把握し、意見と自分の意見を擦り合わせたらお互いに取りべき次のアクションが決められるでしょう。
ここで重要なのは、一度決めたら「任せる」ことが必要です。
まるっきり放っておくのではなく、サポートと確認は怠りませんが行動の起点は相手にあることを意識しましょう。
マネージャーが全幅の信頼を向けているかどうか、その感じ具合で相手のコミットメントが変わってきます。
人は自分のことを信頼してくれる人のために頑張ろうという気持ちが働きます。
②部下から信頼されるポイント
マネジメントでは様々なテクニックや、今回ご紹介させて頂いたポイントを活かすためには大前提として「相手が自分を信頼してる」ということが大切です。
信頼関係がなく、利己的な態度では本音を聞き出すことは困難です。
テクニックやマネジメントのポイントを実行して、信頼を得るのも有効ですがそれだけでは完璧に信頼関係を築くことはできません。
ここでは相手から信頼されるために必要な要素を紹介させて頂ければと思います。
■専門分野の仕事ができる
マネージャー業務ができることは当然として、現場の仕事にも精通していないと説得力に欠ける時があります。
現場の立場からすると、自分達の仕事内容を把握していない上司と、理解してくれる上司では信頼関係も変わってくるでしょう。
多くの組織では、プレイングマネージャーとして現場経験者がマネジメントを行う場合もあります。
その場合は自分ができるから相手もできるなど、「自分の常識」に当てはめないということが大切になってきます。
■首尾一貫していること
相手と決めたこと、チームで決めたことをマネージャーが勝手に変えては信頼関係を示せません。
言っている事と行動が一致していることが必須です。
部下やチームで決めたことでミスが発生した場合は、マネージャーが責任を取ります。
ここで大切なのは、マネージャーは自分の職務を理解することですリスクを恐れ部下の意見に否定的になってはいけません。
現実、現場、現物、原理、原則、いわゆる「5ゲン主義」をベースに意思決定をしましょう。
もし方針転換する場合は、チームの同意を取るのが必須です。
■自分を出すこと
部下だけに一方的に聴くのではなく、自分を出すことも信頼関係を築く上で有効です。
例えば部下から何かを聞くときは、その話題に対して自分の意見を少しだけ話し、自分の考えや価値観を出すことがポイントです。
しかし自分の話ばかりや、「これが正しい」みたいな話だと押し付けるような圧迫感を与えてしまいます。
相手と自分との敷居を低くし、話しやすい雰囲気を作るという意識です。
■平等であること
全員同じように接する、ということではありません。
その相手に合った方法とタイミングで、コミュニケーションをとることです。
「えこひいき」ではなく一人ひとりに目を向けることで、チームは全員気にかけてもらえてるという安心感が生まれます。
③まとめ
今回はマネジメント力を極める4つのポイントをご紹介しました。
ポイントは下記4点です。
①傾聴する力
②質問する力
③フィードバックする能力
④信頼を示す力です。
これらのマネジメントのポイントや、テクニックは全て「信頼関係」を築くことが重要です。
信頼関係は感情に焦点を当てずに、5ゲン主義をベースにした事実のみに注目してコミュニケーションを重ねていきましょう。
仕事の信頼は仕事でしか築けません。
言葉だけでは人は動きません、失敗しても取り返せますのでまずは率先して行動していきましょう。
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