問題解決に必要な思考法は様々あります。
どれも理論立てて深掘りしていく方法ですが、もっと根本的に物事を変えたい時に役に立つ方法があります。
それは「ラテラルシンキング」という考え方です。
チームや経営層とミーティングをする中で、頭の片隅に取り入れておくと、即効性はありませんがフッとある時にイノベーションが起こせそうなアイデアが生まれるかもしれません。
そこで今回は、根本的完全を求められるマネジメント層に必要な、「ラテラルシンキング」のお話を致します。
この記事でわかること
②ラテラルシンキングの使い方
③まとめ
ラテラルシンキングとは
ラテラルシンキングとは「水平思考」と言われています。
常に常識を疑い、問題解決するために固定概念や既存の考えにとらわれず、多角的な視点で「新しい発想を生み出す」思考法です。
なので、根本的な改善やイノベーションを生む効果があります。
その他にも問題解決するために役に立つ思考法として、「ロジカルシンキング」と「クリティカルシンキング」があります。
簡単にご説明しますと、ロジカルシンキングは物事を伝えたり、明確に理論立てて分解する際に特徴を発揮します。
一方、「クリティカルシンキング」は問題追求に向いており、物事を客観的に見て「なぜそうなったのか?」など、物事に対して批判的な視点から問題点を深掘りしていく方法です。
ですので、ラテラルシンキングは新しいものを生み出す、根本的に変えるという特徴があります。
ラテラルシンキングの使い方
ラテラルシンキングは、「創客営業研究所」の代表でラテラルシンキングの書籍を多数執筆している木村尚義氏によって、下記のように具体的に整理されています。
①不満に気づく
これは問題が作り出される「感情」のことです。
不満を解決していくことで、一歩解決に向かうようになります。
ラテラルシンキングを活用する際は物理的なアクションではなく、向き合っている仕事や問題に対して、「今の仕事に不満はないか」「業務手順に不満はないか」といった、感情面に問いかけます。
②なぜ?
洗い出した「不満」に対して、「なぜそうなのか?」という視点で深掘りしていき、不満を改善するポイントを定めていきます、例えばルーティンで行っている業務や、トップダウンで思考停止状態の業務などに対し「なぜこの手順で仕事をしているのか?」「どうしてこの仕事に取り組まなくてはいけないのか」など問題点を明確にします。
③ならば
そして、明確になった問題点に対して「ならば」どうすればいいかを言語化していきます。
・どうなったら解決するのか
・他に何ならば良いのか
新しい視点で代替案となる改善策を打ち出します。
ここで重要なのは「理想」を言語化することです。
ラテラルシンキングの特徴は斬新な発想を大切にすることなので、
まずは理想を優先しましょう。
④どうやって
ここで固定概念や常識、セオリーや一般論などだけで議論するのは厳禁です。
できる限り視野を広げて、直感的な感覚や発想をフルに引き出して、多様性のある問題解決の具体案を出し合うことでイノベーションが産まれていきます。
⑤前提を疑う
ここでは出し合った具体案を、さらに精査する領域です。
・不満を洗い出す
・「なぜ?」「どうして?」など疑問を投げかけ不満を明確化
・「理想はどうなるべきか」を言語化して共有
という手順で、最後に問題解決の具体例が出たら、再度②の疑問の投げかけに戻り、「どうして理想案が必要か」を精査することで、抜本的な改革や改善につながっていきます。
実際に例題としてあるのが、「13個のオレンジを三人の子供に分け与える」というものがあります。
単純に三人に均等に分けても余ってしまいますね。
この問いには「これが正解」という答えはありません。
そこで、何が不満要素になるのか、その原因は何なのか、理想の解決策とは何かなど、常識にとらわれず直感的に思考を巡らせていくと様々な意見が出ると思います。
その中で全員が納得することを見出していくのがラテラルシンキングの肝です。
まとめ
今回はラテラルシンキングをご紹介しました。
問題解決には様々な手法がありますが、思考を飛躍させたい時や、根本から何かをかけるきっかけを掴みたい時はラテラルシンキングが最適です。
いきなり変化させるのはチームや組織にとってリスクでしかありませんが、常に問題提起を忘れずにいれば、改革は少しづつ行われて、大きな変化に結びつくことになります。
管理職のスキルとして、ラテラルシンキングを少しずつ取り入れることをおススメ致します。
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