経営戦略をストレスなく現場に持ち込んで、速やかに行動に移せるチームが理想!と思うマネージャーは多いと思います。
しかし、そんな優秀なチームは存在しません。
むしろマネージャーがチームを動かすので、そのようなチームを見かけた場合はマネージャーが優秀なのです。
チームの人材が優秀でも、マネージャーがコンセンサスを持って行動しなければ部下やチームが「なんか違うな」や「ついていけない」という雰囲気になり指示が浸透しない環境になってしまいます。
新任マネージャーであれば、経営会議で決まった内容を部下に振り分けたいけど、うまく伝えられないなどの悩みもあるでしょう。
そこで今回は「経営戦略の伝え方」のお話を致します。
この記事でわかること
②具体的な指示まで噛み砕いて、業務に落とし込む
③まとめ
経営層の考えは文脈(コンテキスト)を伝える
この考え方は、ただ伝えるでけではなく、自分の意見を交えて現場のチームにわかるように伝えることです。
例えば、「今期目標は昨対の120%アップ」という経営方針があった場合、
「今期の目標は昨対の120%アップです」
「大変だけど、今期の目標120%アップを目指そう」
「昨対120%アップは、市場のポテンシャルを鑑みれば可能です」
「昨対120%アップで全員ボーナス狙っていこう」
まずAはコンテンツのみ、情報だけを語っています。
情報に対して内容も語ることで端的に理解しやすく論理性(左脳)に訴えかけます。
一方Bは事柄の背景や物語を文脈、コンテキストとして語っています。
端的でわかりやすいコンテンツと比べると、冗長ですが、受け取る側に共感を生み人間の感情(右脳)に訴えかけます。
厳しい条件をコンテンツ、情報だけで伝えて賛同を得るのはむずかしい場面も多々あります。
コンテキストで様々な具体的なイメージを絡ませることで、初めてチームは理解しはじめて、行動につながる動機付けになるのです。
具体的な指示まで噛み砕いて、業務に落とし込む
経営層からでる方針は抽象的で大きなものなので、そのまま現場に持ち帰っても実行することはできません。
これを現場の言葉で表現し、噛み砕いて伝えることがマネージャーの重要な役割です。
ポイントは経営戦略の因数分解です。
例えば目標が「売上昨対120%アップ」だったら、集客はどれくらい必要で、どれだけの成約率と単価を担保すべきかなど、やるべきことを割り出し、それを具体的にチームで話し合って一緒に施策を作り上げていくのです。
よくある間違いは「全てマネージャー1人で決めてしまう」ことです。
忙しかったりするとそうなりがちですが、これではチームの力を最大限に発揮できません。
一緒に作戦を練り上げることで、明日からすぐに行動に移せてチーム全体で改善しながら一斉に走り出すことができます。
まとめ
まずマネージャーがしなければいけないことは、経営戦略を自分の言葉にしなければいけません。
経営陣が言っていることを「ウエがこう言っているから、こうします」という内容では部下には動機付けできません。
これではただ経営戦略の伝言ですので、マネージャーの役割を果たしているとは言えないでしょう。
経営陣の方針を現場レベルに分解、具体化してチームのやる気を出させる、動機付けする言葉で伝えていくのがマネージャーの仕事です。
それにはまずマネージャー自身が、経営陣のビジョンに真剣に取り組む姿勢を見せることです。
「不本意だけど、やらなきゃな」と思っていると、メンバーはそれが重要な仕事と認識しないので動きません。
ですので経営陣の意見や、会議で決まった方針は徹底的に腑に落とした状態で、自分の立場で発言できるくらい噛み砕いて伝えないと、部下には重要度が伝わりません。
「自分の意見はこうです!」と示したものが完全に経営陣の方針と重なるのが理想です。
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