日々の会議で、「もっと発言できたらいいのな」「売上改善するために、どうすればいい」と課題があがったとき「もっと的を得た意見が言いたい」など、問題定義や解決施策を打ち出す際、もどかしい経験をしたことはございませんか?
実際、物事をロジカルに捉えられれば専門的な知識がなくても本質に辿り着けます。
また管理職であれば、自分の経験値もあるので問題解決の答えは、案外自分の中にあるのです。
それを効果的に見つけるための方法を、今回はご紹介します。
セルフマネジメントの一環として取り入れていただくと、論理的に実行可能性の高い、アクションができるきっかけになりますので是非最後までご覧ください。
この記事でわかること
②MECE(ミーシー)で分析する4つのポイント
③分解した内容を、フレームワークで整える
④まとめ
課題を分解し、理解する方法「MECE(ミーシー)とは
結論からお伝えすると、MECE(ミーシー)とは何かを分類するときに漏れなく、ダブりなく、仕分けするという概念です。
MECEは「モレなく、ダブりなく」と訳し、Mutually(お互いに)、Exclusive(重複せず)、Collectively(全体に)、Exhaustive(漏れがない)の頭文字を取っています。
イメージとしては、パズルです。
パズルのピースには同じものはなく、組み込むことによって一つのモノが完成します。
MECE(ミーシー)の役割は、パズルのピースを見つけることです。
図のようにある問題や議題をパズル大枠のように考え、要因というピースを組み合わせて問題や議題に一致させます。
(ビジネス+IT「「MECE(ミーシー)」とは何か、5つのフレームワークの基本を学ぶ」より引用)
例えば「乗り物」をMECEで分類すると…
○タイヤのない乗り物、1輪の乗り物、二輪の乗り物、三輪の乗り物、4輪以上の乗り物。
○陸の乗り物、海の乗り物、空の乗り物。
×車、自転車、飛行機、船。(具体的過ぎて、モレが発生している)
×自動車、トヨタ車、日産車、パトカー、船。
(階層が違うものが混じっている。トヨタも日産も「自動車」に分類されるべき)
×仕事で使う乗り物、プライベートで使う乗り物。
(仕事でもプライベートでも使う乗り物はあるためダブり)
このように、ダブりや漏れがあると、本来の「乗り物」という議題とずれてしまいます。
MECEの判断基準は「排反」です。
排反とは同じ現象が起こらないことで、信号機を思い浮かべていただくとイメージしやすいでしょう。
排反の認識を持てば、本来の議題や問題点にも辿り着きやすくなります。
MECE(ミーシー)で分析する4つのポイント
では「排反」の基準を持って分析していくステップをご紹介致します。
②時系列・ステップ分け
③対照概念
④因数分解
順に解説します。
①要素分解
全体像から見て、それらを構成する要素をピックアップすることです。
先程の「乗り物」で例えるなら、「○」の部分です。
全体としてどのように整理できるかを考えて、方向性を決めた後に部分集合に切り分けて考えていきます。
②時系列・ステップ分け
これは成り行きを整理することです。
例えば料理の場合、「レシピを決める、材料を揃える、調理する」や洋服の購買行動を「必要かどうか、似合うかどうか、買えるかどうか、安心できるかどうか」などに分類して、意志や行動をわかりやすくしていきます。
③対照概念
これはAかA以外か、など極論で考えると分類しやすくなります。
例えば「主観と客観」「メリット、デメリット」「質と量」など対照的な概念を挙げることで、伝わりやすくなります。
④因数分解
例えば「売上=成約数×単価」など分析したい対照を数式で表現して分解していく考え方です。
他にも集客=直営店+SNS+広告など、相互関係を加味しながら切り口を変えて組めるのも特徴です。
分解した内容を、フレームワークで整える
分解した内容はフレームワークに落とし込むと、具体的なアクションにつながります。
今回、1番わかりやすいロジックツリーの構造で当てはめていますがPDCAや3C、4P分析などのフレームワークに当てはめる場合もありますので、解決したい問題のシチュエーションによって使い分けることをお勧めします。
ロジックツリーの例
1・パズルの枠組み、(議題、問題、目的など)の設定
2・要因、要素(パズルのピース)を洗い出す
3・洗い出したモノの細分化
1、2、3を図のようなツリー構造に当てはめていくと細分化しやすいです。
「会社の売上」がパズルの枠組みだとしたら、「海外事業、国内事業」「法人向け、個人向け」が洗い出したパズルのピースです。
それをさらに被らないように「商品」として細分化していく。
このように書き出してみると、実際のアクションに落とし込める位、具体的に細分化されます。
まとめ
今回は会議で役立つロジカルシンキング「MECE(ミーシー)」をご紹介しました。
このテクニックは万能ではありませんが、論理的に物事を捉える基礎的な考え方です。
いきなり全て実践するのは難しいので、日常会話でも実践しやすい「対照的概念」で物事を捉えてみると、漏れなく、ダブりなく思考を整理できると思います。
ロジカルに物事を捉えられれば、判断力と説得力がつきますので是非トライしてみましょう。
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